搬送制御 | MATEC

Material Control (For Semiconductor)

搬送制御システム (半導体工場向け)

搬送制御システム

製品概要

製造業の工場内での物流というと、ベルトコンベアのような一方向に単純な経路で搬送することを想像するかもしれませんが、半導体工場における搬送は全く異なるものです。
半導体工場は非常に広大で、天井にはレールが張り巡らされています。そのレール上では1000台以上の搬送台車が同時に製造装置や保管装置などを行き来しています。
そのような半導体工場で無駄なく、効率的に動作するために搬送を制御するのが半導体工場の搬送制御システムです。
MA TEC.では複雑な制御が求められる世界最大級の半導体メーカーで24時間365日停まることなく安定稼働する搬送制御システムの開発をしています。
高速で動作するシビアな環境で、MA TEC.のシステムは世界トップレベルの信頼性と処理能力を誇っています。

半導体工場システム概略図

基本構成

■ 搬送制御を行う制御サーバーと搬送制御によって発生した実績情報を保持する履歴サーバーから構成されています。

■ 制御サーバーは、搬送機器を制御するController群とHSMS/SECS-IIで接続、ホストと接続する事で工場全体の搬送制御を実現しています。

■ 制御サーバーは、主に搬送制御を行うために存在しています。

■ 履歴サーバーは、主に制御サーバーが実績情報を保持するために存在しています。

■ 制御サーバーは、複数のインスタンスを起動しクラスタリング構成されたDatabaseを採用しています。

■ 履歴サーバーは、2つのメーカーから使用するDatabaseを選択できます。

■ PC端末から搬送状況・実績の参照、搬送制御に必要な設定、搬送指示を行うためのクライアントアプリケーションがあります。

製品特徴

■ 制御、履歴サーバーともに複数台で並列稼働する構成をしており、いずれかのサーバーが1台ダウンしてもサービスを継続できるようにしています。

■ 大規模工場の場合、1時間当たり数万件以上の搬送制御、100台以上の搬送装置, 保管装置と合計数十万の通信がある、高負荷な世界トップレベルの半導体工場で導入され、安定して稼働しています。

■ システム単位、装置単位、入庫出庫ポート単位で、搬送制御の設定、様々な異常発生時にどのように対応するか、リトライ試行回数など詳細に設定することが可能です。

機能説明

■ 搬送制御

・全てのJob状態をトラッキングし搬送Jobの管理を行います。
・ホストからの搬送指示受付け時に、その搬送指示が受付可能か判定します。
・独自のアルゴリズムによりキャリアの搬送先までの最適なルートを選択します。
・キャリア受入れ不可の場合、または搬送先までの有効なルートが存在しない場合に、あらかじめ設定された代替搬送先へ搬送を行います。
・出庫ポートへ搬送台車を事前配車し移動時間を短縮します。

■ 装置管理

・優先度に応じた保管上限数など詳細な設定が可能です。
・装置及び、入庫出庫ポート単位での使用禁止設定を行うことができます。
・各装置、ポート単位に搬送数の上限を設定し混雑を防ぎます。

■ モニタリング機能

・搬送制御システム配下の各アプリケーション単位に通信負荷のモニタリングを行い、負荷状況の確認が可能です。
・搬送状況をリアルタイムに数値、グラフで表示して、画面から確認できます。
・キャリアの保管状態、AMHSのTransfer状態を画面に表示します。
・他の工場を管理する搬送制御システムとの通信状態を表示します。
・定期的なヘルスチェックによりデータベースの通信状態を確認できます。
・搬送制御システムを支える各アプリケーションの状態を表示します。

■ メンテナンス機能

・予め設定した装置間をランダム搬送することによりAMHSの信頼性をテストします。
・システムが管理している情報と、在庫情報が一致しているか確認を行います。
・保管装置を定期的にメンテナンスする場合、他の搬送への影響を軽減し一括して別の保管装置へ搬送します。
・実際の状況と一致しないデータがある場合もメンテナンス機能により削除可能です。

■ ログ閲覧機能

・搬送結果を保持して結果を一覧で履歴表示します。
・AMHSの状態履歴、稼働履歴を保持し結果を画面から確認できます。
・ホスト/AMHSと、搬送制御システム間の過去の通信内容を表示します。
・搬送制御システムを支える各アプリケーションの通信負荷履歴を確認可能です。

■ データ集計機能

・ログ情報を集計し、分析、照会を容易にする為の情報を登録し、クライアントの画面で表示します。
・AMHS不具合発生状態、搬送実績からAMHSの信頼性を確かめられます。

■ セキュリティ機能

・画面の閲覧権限、設定可否権限などのセキュリティを設定します。
・ユーザー単位に有効期限、セッション管理の有無などを設定可能です。

■ フェイルオーバー機能

・制御DBのインスタンスダウン時は、定義された別の制御DBインスタンスに接続します。
・履歴DBのインスタンスダウン時は、定義された別の履歴DBインスタンスに接続します。
・制御サーバーダウン時は、AMHS接続、ホスト接続をフェイルオーバーさせ、並列構成の正常な制御サーバーでサービスを継続します。
・履歴サーバーダウン時は、クライアントから参照と制御サーバーからのデータ登録を、並列構成の正常な履歴サーバーでサービスを継続します。
・別システムと通信するためのアプリケーションは並列稼働しておりアプリケーションがダウンしても、正常な方のアプリケーションが再接続してサービスを継続します。

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